こんにちは、大阪市西区南堀江のとよた歯科です。

皆さんは歯科医院で歯の型を採ったことはありますか？
今日は、歯の型採りについてお話しようと思います。

歯の型を採ることを「印象を採る」といい、型を採る材料を「印象材」といいます。
詰め物や被せ物、入れ歯、ナイトガードを作る時などに印象が必要です。

印象材で最もよく使われているのは、アルジネート印象材です。
主成分はアルギン酸ナトリウムと石膏です。
アルギン酸ナトリウムは天然の海藻から得られた物質で、食品の増粘剤やゲル化剤として利用されています。

「型取りが苦手」と仰る患者さまが多いですが、材料が海藻由来と分かると、少しほっとするかもしれませんね。

アルジネート印象材は水とアルジネートの粉末を混ぜて練ると、少しずつ固まります。
水を入れすぎたり、少なかったり、しっかり練れていなくて気泡が入っていると、正確な型が採れません。
歯の型が正確に採れないと、歯にぴったり合う詰め物や被せ物ができません。
当院では水と粉を正確に測り、機械で練っています。 

練ったアルジネート印象材をトレー(印象を採る器具、金網のようなもの)に盛り、お口の中に入れ、歯に圧接し、硬化するのを待ちます。
はじめは軟らかい粘土のようなトロっとしたものが、時間と温度で硬化し、弾力のあるものになります。硬化したら、外します。

詰め物や被せ物など、細かい型を採る時は、アルジネート印象材と寒天印象材を使います。寒天印象材は温めて溶かした状態で使います。型採りする時に「温かい材料が入りますね」と言われるのが寒天印象材で、詰め物や被せ物の部分にのみ使い、上からアルジネート印象材で印象します。

印象を採った後は石膏を流し、模型を作ります。
この模型を使って、歯科技工士さんが詰め物や被せ物、入れ歯などを作ってくれます。

精度の高い詰め物、被せ物、入れ歯などには、正確な印象を採ることがとても大切です。歯茎が腫れて出血していると正確な型がとれません。
日々の丁寧な歯磨きや定期的な歯石取りが大切ですね。

南堀江　とよた歯科